……寒い。
妙な肌寒さで目が覚めた。

「……ぁん?」
シーツか布団の感覚で服を着ていないと遅れて悟った。

けれど、温かい手が少し冷えた耳や首筋に触れてくる。
寝ていると、人の姿をしたいやしけいがこうして肌に触れてくる。
いつも構わず目を閉じているが、この時間は好きだった。

…いつもよりダイタンである気がするのは気のせいだろうか。
温かい手は、腿あたりに触れてきた。
「…ぬぅあ!!!??」
思わず飛び起きた。

けれどそれは、上から押さえ付けている人物によって邪魔された。
白い、長い髪がこちら胸あたりに降りかかる。
いつも見慣れている顔なのに、すぐ近くにあって、しばし見惚れて何も考えられなくなった。



「…ぃやし、けい?」
俺の問いかけに答えないで、彼はただそっとキスをしてきた。

何故、こんなに悲しいのだろう。
キスをしていても、指を絡めても、胸が苦しい。
自然と眉根を寄せてしまう。
いやしけいが、苦しそうに、悲しそうにそうしてくるからだと遅れて気が付いた。

彼の肩に手を置いたら、少し震えていた。
「いやしけい…?どうし…」
どうしたのか、と聞こうとして彼を冷静に見たら
その首、胸元に、赤いあざの様なものが点々と散っていた。

昨夜の、あの騎士が残した痕。

「分かって、たんですけど…人間に、戻ったら…これがあるって…」
いやしけいは俺の肩に顔を埋めてきた。
日はまだ落ちきっていないが、少し肌寒い。
俺も既に少し冷えていたが、彼が寒くないようにと抱き込んだ。
「体に、少し感覚が残ってて…」

さっきまでの(…いや、もう何時間も前かもしれないが)
強気ないやしけいではなかった。
震えている彼を強く抱きしめた。
「もうあんな目に遭わせない…絶対に。」
過去のことで謝るよりも、これからのことで安心させたかった。



「っ…んっ…ぅ」
性行為を意識してのキスというのは初めてだったかもしれない。
舌を絡めて、抱き合って…
そんなキスはしたことはあるけれど
今は、お互い理性をどこかへブッ飛ばして、ひたすら深く交わろうとしている。

もうお互い何も身に纏う物はない。
熱いくらいの肌がぴったり寄り添っているが、それでも足りないと抱き合って、ずっとキスをしていた。
いやしけいの舌が、熱くて、湿っていて、口内を犯されるのが心地良い。

片手で頭を支えられて、もう片手がこの行為に反応している俺のモノをそっと掴んできた。
いつものように、恥ずかしいからとか怖いからとかでその手を振り払う気にはなれなかった。
こんなことなら、いつまでも拒んでいないで…彼を受け入れてしまえばよかった。

彼のカラダを先に奪われた。
どこぞの馬の骨の騎士に。

誰にも触れさせないと、醜いまでの愛で思っていたのに。




さっきまで俺の口内を熱く溶かしていたいやしけいの舌が、今度は俺の性器を溶かそうとする。
熱くて、柔らかくて、湿っていて
軽く吸われると頭の中がホウッと白くなる。

「ぅ、あァ…!」
感傷的なココロとは裏腹に、俺は大分あっさりとイッてしまった。
あれだ。
いやしけいに対して嫌よ嫌よと言いながらも溜まってた故!

「ん、ぐっ…」
足の間で咽る声を聞いてから、しまったと思った。
イク、とか一言言えばよかった。
咽ながらもいやしけいは、熱い俺の体液を飲み下し
適わず零して手についてしまったものを、あとからペロペロと舐めた。

口での愛撫や飲むときに息がつまって苦しかったのだろう。
息が上がっているし、赤い瞳を覆う白い睫毛が震えている。
今すぐに、俺のモノごしに見える赤い舌や、少し色気の悪くなってしまった唇にキスをしたくなった。

こんなオイシイ彼を他人になんて見せたくない。見せたくなかった。
全て俺だけのものだったのに。



さっき俺が出した精液で濡れた指を、いやしけいが少しだけ差し入れてきた。
「…ぅ…っん」
誰にもそこには触れられたことがない。
かつて恋人だったあのアサシンにも。
心臓が跳ね上がって、声が漏れた。

いやしけいがこちらを見上げて、目で「入れていいか」と聞いてきた。
多分、熱に浮かされて俺は情けない顔をしているだろう。
それでも彼に入れてくれと目で返事をした。
間髪おかずに、ズルッとそこに指を押し入れられた。
多分第一関節程度しか入っていないだろうが、心臓が跳ね上がったしいれられている指の形まで分かる気がした。

ルナティックであることが関係しているのか、いやしけいは人並みだがとても肌が白くて綺麗だ。
あんな綺麗な指を、俺のそんなところに入れて汚していいものかと思った。


けど、今はただ欲しいと思う。
彼を自分で汚してしまいたいと…互いに汚れてしまいたいと思う。

「…ぁ、は…やく…っ、いやし、け…」



今更急いて望んだところでもう遅い。
大切な人が一度他人に抱かれた事実は変わらない。





「アァ!!うっ、うっ…!」
初めての感覚と、その熱さと痛さに苦しげな声が漏れる。
痛い。体全体を押し上げるような圧迫感。
けれどそれは確実に一点を貫いてきて、足の間から体内の奥へ進んでくる。
「イッ、ぁ・・・!!ハッ、はぁ、っ!!」
痛みを伴なって、皮膚やなにやらに守られない体内へ、いやしけいの熱がこの体を抉ってもぐりこむ。

いやしけいに指で体内を探られる度に、悔しさが込みあげていた。
だから少しでも早く交わりたいと、解れきっていないまま、いやしけいに入れて欲しいと駄々をこねた。

彼が入れやすいようにと、自分の腿の裏を持って支え、いやしけいにそこを晒しだしていた。
そして彼は晒されたトコロをしっかり見ながら、自らの性器を埋めていっている。
頭が痛くなりそうなほどの羞恥だが、昨晩彼が受けた屈辱に比べれば辛くなんかないと思った。
愛しい人の与えるものだと思えば。



「ごしゅ、じん…?」
体を貫かれる痛みを感じていたら、自然と涙が流れていた。
いやしけいが目を丸くして、俺の頬を拭ってくる。
「嫌なら、しませんよ…?」

ずっと、毎晩追いかけながらも、俺に手を出さなかった
優しい恋人。
「…早、く…」
「…?」

早く、もっと深く交わリたい


もう、遅いのだけど



「早く…お前、と…こうしたかった…」
あの男に奪われる前に…と、掠れる声で漏らした。


「ご主人…言い忘れてました。」
いやしけいが困ったような顔をしている。
その表情の意味は…分からない。
「私はあの男と体の関係はないですよ?」

「…ふぇ?」
少し呆然としていたのと、下半身からの熱で力が入らず、妙な声が漏れた。
「その、道具…とかは突っ込まれましたけど、アイツのは挿れられてないです。」
「…マジで?」
それは…喜ぶべきことなんだろう…が、なんだかいきなり言われたので実感が…。


「私がショックだったのは…あの騎士に犯されたことじゃなくて

…絶対自分はヤるなら攻めだと思ってたのに突っ込まれたことなんで。




…いやしけい、とりあえず…目が怖い。
「だから、私を感じるのは、ちゃんとご主人が初めてですよ…?」
赤い瞳が細められて、頭を傾げて白い髪が揺れる。
その聖母のような微笑の下にどす黒いものが渦巻いているような気がするのは気のせい デ ス カ ?

なんか、一杯食わされた気がする…?


「あ…アッ!ッひ…ぅ!!」
しばらく中で留まっていたものが、軽く抜き差しされ始めた。
最奥までは行かないが、それでも深くへと少し強引に突き刺しては
入り口あたりまで一気に抜く。

何度かそれを繰り返されているうちに、痛みはなくなった。
さっきまでの痛みの余韻や圧迫感はまだあるけれど
それ以上に熱い。
中で動くたびに、いやしけいを感じる度に、背筋に電撃のような快感がはしる。

「ァ、やっ…め…!ヒッ、い、やし…け…!」
脳まで溶かされる。
理性などもうどこかへ消え去った。
ただ快楽に溺れて、意識や自我が消えてしまうような気がして、それにすがりつくだけ。

「…ァ…気持ち、いいです、よ…」
俺に覆いかぶさって、真上から見下ろしてくるいやしけいは
いつもよりも妖艶だった。
彼に骨まで残さず食われてしまうような…

それでもいい。
いやしけいなら。
初めて恋や愛を感じられた存在だから。


「ご主人、もっと…感じて、…」
低く囁いて、彼はずっと俺の顔から視線を放さないまま
二人がつながった場所で、俺を攻め立て続けて、貪る。

「主人、じゃ…な…」
ペットとしてテイムしたのは、きっかけに過ぎない。
始めから、欲しかった。
性別とか、種族とか、主従とか
そんな全ての隔たりを乗り越えて、ただの二人になりたかった。

「ぁ…ア!や、ぁ…呼ん、で…!俺、の…」
もう、彼を望むしかできない。
いけるところまでいってやる、なんて感じで吹っ切れてしまった。

「……―――」
溶かされる。
体内も、脳も
ずっと欲しかった彼の体と声に…

ベッドが壊れてしまいそうなほどにギシギシいっているのなんて関係ない。
もう彼のモノは俺の中に簡単に納まってしまう。
信じられないほどに簡単に彼を奥まで侵入させられた。
そうして貫かれるたびに、全身が…特に腹や腿の辺りが痙攣した。

いやしけいには、俺がどう見えているのだろう。
ものすごく情けなく写っている気がして、やりきれない気持ちになった。
けれど、今この感覚を手放したくはなかった。
俺の濡れたそこは、執拗にいやしけいのものにまとわりついている。




「んっああっ…はぁっ!…やぁ!ぁぁっぁああっ!!!!」
後ろだけで十分に追い詰められていたのに、名前を呼ばれながら、突き上げられながら
完全に立ち上がって膨張しきっている性器を軽く愛撫された瞬間
頭が真っ白になって、体だけがビクビクと反応した。

すぐ目の前でいやしけいの荒い息遣いが聞こえる。
ずぷずぷとそこを音立てられながら、よりいっそう突き上げられる。
「あァ!!んぅ、ふっ…!はぁっ!!アアぁ!!や、ああ!!あっ、ア!!」
体を反らせて、シーツを後ろ手で掻き毟って、突き上げられるリズムに合わせるように声を上げる。
もう何も考えられない。


「ひ、アぁ!!もっ!!アァァ!!」
「私も、もう…!!」
いやしけいも共に限界を訴える声は、やたら遠くに聞こえた。
「ア、アァァアアア!!!!!!」
「ウ、くぅっ!!!」
俺が真っ先に勢いよくドクドク射精していて、それから少し遅れて後ろ結合部の奥のほうで同じような脈を感じた。



俺の放ったものは、彼の腹辺りに少し飛び散っていた。
自分の残骸。
相手の中に刻み込めたらいいのに。
ああ、でも…いやしけいのものは、俺の中に刻まれた。
だから、いい。

「…なんだか凄く、嬉しい…」
熱に浮かされたような様子で、いやしけいは囁いた。
俺のほうは完全に浮かされて、ただうなづいた。








「アアア!!!い、ァ!!ダメっ…もう!!もうっ!!!」
四つん這いにさせられて後ろから激しく突き込まれているが、もう腕に力が入らない。
いやしけいに腰を支えられて、かろうじて彼を受け入れられる体勢を保っている。
いや、保たされている。
髪を振り乱して、情けない声を上げ続けて、荒らされた肛門は完全に開ききっている。

…確かに、いやしけいと同じように俺も、彼と交わることができたのは嬉しい。
なんだかんだいってお初ゲットなわけだし。
けれど、だからってこんなになるまでぶっ通すのはどうかと思う…。



そう思いながらも、もう気が狂いそうになりながらも
快楽に歪んで、時折こちらを愛しむようなあの赤い瞳で見てくれると
いやしけいが気持ちよければいいや、なんて思う俺は、大分重症だ。








俺はややVIT型だが…いやしけいもVITなんて効いてない。
しかもSTRも入っている気がしたのは気のせいか…。

翌朝、完 全 に 寝  込 ん だ。
以前、一度だけあの親友と恋人関係になって、体の関係を持ったとき
彼を抱き潰した記憶があるが、これほどまでに酷くはないだろう。
足が動きません、腰がビキビキいいません、お腹が痛いですご主人…っていつの間に俺がペットになとるんじゃ。
下克上か?!


その痛みやら辛さのピークが引いて、ちょっと楽になってきた正午。
親友は帰宅した。










ベッドでダウンしているご主人の為にご飯を作ろうと寝室をでたら。

「うああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

思わず絶叫しながらバックステップして寝室の奥までえびのように戻りました。
…Σ(゚Д゚)ハッ
バックステップを習得してしまった。…どうしよう。



「!?どうしたいやしけい!!」
戻った部屋のベッドで、ご主人が慌てて枕もとの短剣を持って起き上がりました。
…素っ裸です。
ご主人に今の自分の姿を自覚して欲しいと思いました。体中に私のつけたキスマークが…

やりすぎて病気みたいに見えるのは気のせいです。



そうそう、話がそれました。
部屋を出ると…私に屈辱を与えてくれた憎き騎士がいたのです。

どうやらアサシンさんが連れてきたようです。
ガッチリ完全拘束して。



「…よく倒せたな…」
騎士は大分ハイレベルな冒険者だと思われたのですが。

そうご主人がポツリとつぶやくと、彼は黙ってテーブルの上に…アサシン用の武器であるカタールを置きました。
私はちょっと自分が戦うことにもあこがれて、ご主人やアサシンさんの武器をよく物色しましたが
今まで彼がつかっていたものとはずいぶん違う形状です。

見事に精錬された刀身。
三つのスロットに挿されたカード。

全て、ヒドラというモンスターのカードで、1枚だけでもかなりの値段のするカードのはずです。
武器を人間型に対して有能にする効果があるのでこれでこの騎士を倒したというのでしょう。

…ルナティックでありながらの博識に自分でも感嘆してみました。
ご主人もそれの価値を分かっているのでしょう。目を丸くしていました。


「いつの間にこんなもん…」
「昨日買った。」
ご主人の問いに、アサシンさんはけろりと答えました。
それはつまり…この男を捕らえる為だけに買ったということでしょう。

「元々俺が撒いた種だ。お前らに詫びる為にも、どうしてもコイツを捕らえたかった。」
つかまった騎士の方は、なんだか満足気でムカつきます。
全身に見える傷や、後ろで縛られた手にある貫通するほどの傷から見れば、決してわざとつかまったわけではないでしょう。
とゆーかその手の傷がもの凄く痛そうなのですが…。
サイズ的に、明らかにアサシンさんのこのカタールでやられてます。



「コイツの処分は、お前らで好きにやってくれ。」
アサシンさんはそう言って、騎士から離れました。
騎士の方は…私たちには見向きもせずに、アサシンさんの方ばかりを眺めています。
その態度が腹立たしいといえば腹立たしいのですが…
それだけアサシンさんがすきなんですね、この男は。

むしろ完全なストーカーです。



「なんか、もう痛い目にはあってるみたいだし…殺すのはダメだしなぁ?」
ご主人が私のほうを見ながらそんなことを言ってきます。
「もう私たちに関わらないって約束して返しちゃっていいんじゃないですか?
私がそういうと、ご主人は「えー」とか不満そうな声を出しました。


「イイよ、アンタらに関わるなって言うんなら、さっさと消えてやる。」
騎士が、唐突に口を開きました。
「だけどな、そいつに関わるなって言うのは絶対無理だ。次殺されてでも近づくさ。約束破ってアンタらに手を出してでも」
そいつ、というのはもちろん、アサシンさんのことです。



ゴスッと嫌な鈍い音がして、騎士が椅子から落ちました。
アサシンさんが…思いっきり殴り飛ばしたようで…
その上倒れた騎士の腹をまた思いっきり蹴り上げました。

「おい!!」
ご主人がとっさに彼を止めようとしましたが、彼はもう何もしませんでした。
元々内臓に痛手を負っていたようで、そこを更に蹴り上げられたために吐血していました。
そんな騎士の前にしゃがみこみました。

「お前、自分の立場分かってんだろうな…」
ドスを聞かせるわけでもなく、囁くような声でアサシンさんは彼に問いかけました。
怖い…!!




騎士は喉に突っかかっていた血の塊を吐き出した後
相変わらず笑みで、アサシンを見上げてきました。

「俺は、アンタ無しで生きてくのは、嫌なんでね…それなら、殺されたほうがましだ…アンタにな…」
ヒューヒューと妙な呼吸で、聞き取りづらかったけれど、確かにそういいました。
ひょっとしたら、ご主人には聞こえてなかったかもしれないけれど、アサシンさんには聞こえたのでしょう。
「……っ!!」
アサシンさんはまた腕を振り上げました。
「だめです!!」
今度は私が慌てて彼を止めました。

「これ以上殴ったら死んじゃいます。」
「生憎そんなやわじゃねぇが」
「アンタは黙ってなさい!!!」
生意気なことを言う騎士の頭を裏拳でどついてからアサシンさんに向き合いました。
…だってやわじゃないんでしょ?


「私とご主人のことはもういいんです。私も、その…そんなに被害が大きかったわけではないですし」
「…けど」
何か言おうとするアサシンさん遮り、言葉を続けました。
「きっと、この男に一番傷を負わせられたのは貴方です。
だからあとは貴方が満足いくまでこの男をたこ殴りにしてそのへんに捨ててきてください。
「「「おい」」」
三方向から突っ込みありがとうございます。
…まじめに言ったつもりだったのですが。








折角俺が苦労して捕まえてきたというのに
当の被害者とその恋人は、相変わらずの調子で別に何もしなくていいんじゃない?みたいなノリで
騎士の処分を俺に任せてきた。

PvPに呼び出し、闘う前までは殺意が収まることはなかったが
二人のそんな様子を見ていたら、この男を憎む気持ちも消えうせてしまった。
結局、ここは法に頼ることにして自警団に事情を話し、正式に逮捕してもらうことにした。

『臭い飯食いながら少し頭冷やして、したらまたアンタのとこに来るよ』
それが、あの男の残したセリフだった。
やっぱりまだ諦めてないようだ。


妙な男だった。
PvPで闘ったとき、こちらは殺すつもりでいたのに
向こうは終始楽しそうだった。
戦闘狂のような様子ではなく…子供が戯れているように思えて、少しだけ調子が狂った。


『俺は、アンタ無しで生きてくのは、嫌なんでね…それなら、殺されたほうがましだ…』


その言葉で、一瞬だけおかしな気がした。
気味が悪いとか、ふざけるなとか、そんなことを思わなかった。



「くそっ!!!」
「「!!!??」」
なぜかモヤモヤしてきて、俺は壁にかけてあった鏡を叩き割った。
ローグといやしけいが震え上がったのは見えていない。




何か、満たされるものがあったのだ。
退屈が嫌い。空虚が嫌い。
けれど、それはいつでもどこでもわずかながら付きまとっているものだった。
それが一瞬、かき消されたように思えたのだ。
あの男にあの言葉を言われた瞬間。


急に、会いたくなった。
自分で突き出しておいてなんだが…
会って、殴り飛ばしてやりたくなった。
今、ここで一人でアレコレなやんでいるのが寂しくなった。



今は、何も考えたくない。
これ以上考えると疲れてしまう。
まだ昼だというのに、俺は壊した鏡もそのままに自室のベッドにもぐりこんだ。










「…あの人、あんなに怖い人だったんですか…?」
「いや…俺も始めて見た、あんなん。」
あの騎士を張り倒して蹴り上げた時の彼を思い浮かべ…
二人で壊れた鏡をのぞき見た。

いやしけいもそうだろうが…
俺たちは、アイツは初めてあんなこと言われて動転しているのだろうと思った。

「とりあえず、明日からちゃんと普通に振舞おうな。」
「はい。ところでご主人、子供は何人欲しいですか」
「いきなりなんの話だよ!!!」



むしろ生まれる子供は人間ですかルナティックですか…?






 end


…(´-`) あぁっ投げられる石がイタイ。冷たい視線がカイカn (マテ
あれですね、ルナログか騎士アサ(!?)ドッチがメインだよ、っつー…
メインはルナログのつもりです。
騎士アサはサブです。
てゆーか書いてる最中に「あ、この二人くっつけたらイイカンジかも?」みたいな (そうか?)

いろんなところが無理矢理に見えなくもないですが…
ェロいの書けたからいいかなぁとか思ってみたりy=ー(゚∀゚)・∵. ターン
笑えない上に萌えない上に山無し落ち無し意味無しでゴメンナサイ


アーイキャーンフラーーーーイ!!!!!!!   (バンジージャンプ)