こんばんわ、アコライトのセイヤと申します。
プリーストを目指して横道それつつ前進中です。
支援やら殴りやらを目指しているうちにバランスになってしまいました。
自分の最大の欠点は、何事にもどっちつかずで突き進むところだと自覚している今日この頃です…。
そんなわけで、今もどっちつかずで悩み中…。
今私の手の中には謎の液体と謎の物体が入った試験管があります。
知り合いに貰ったとある玩具なのですが。
私の言う玩具は90%がエロ系ですお察しください。
今時節操がしっかりとした修道士なんて少ないんですよ!!(開き直り)
ちなみにこれ、最近裏で普及し始めたヒドラなんです。
いくらヒドラってなんかエロいとか、触手が服に入ったりすると気持ち悪いとか言われていてもあれはモンスターです。
それを完全に悪戯用にと作られたのがこれなわけです。
説明によると、とりあえず人間の言う言葉はある程度理解するようです。
これを使用した人間以外は容赦なく襲うけど攻撃性はない。
どちらかというと人間の体温を求めるようになっているうえ、ミミズのように光を嫌がり湿ったところを好む習性があり、服やらあんなとこやこんなとこに入り込むとか。
イイジャナイカ、コレ!!
てなわけで誰に使おうか悩んでいます。
残念ながらつかえるような恋人がいないので、アコガレの先輩に犠牲になってもらいましょう。
候補は何人かいますが…
マナ先輩は速効却下。
バレたら100%殺されます。目撃しただけでも80%殺されます。
他人のえっちぃことへのノリはいいくせに、異様に操が硬いのを僕は知っています。
あとは教会の先輩で…
グロリアス神父、通称グローリィさんという人にやったら…。
きっとヒドラで一通り楽しんだ後に、犯人を笑顔で抹殺しますね。
1番イイ思いはできそうだけど、最後の晩餐になるに違いない。
その相方さんもまた然り。
で、残るがルナティスさんとヒショウさんなわけですが。
どっちにしよう。
どっちも多分、怒りはするもののそこまで酷いことはしないと思うんですが。
特にヒショウさんなんか一人で自虐的になるだけでしょうね、きっと。
あの人、ルナティスさんには容赦ないけど、そのほかの人には容赦という言葉しかないから。
僕への被害が一番少ないのはヒショウさんでしょうが、どっちも惜しいのでここは
先に狩りから帰ってきたほうにしましょう。
そうして、日が落ちて待つこと数分。
誰かが帰ってきました。
「おかえりなさい!」
「……ただいま。」
哀れな子羊が着きました。
ヒショウさんです。ちょっと安心しました。
けれど彼はなにやら疲れきった表情です。
「なんか疲れてますけど、どうしたんですか?」
「…なんでもない。」
そう言って自分の部屋へと入って…
「浮気だなんて思ってない。勝手に遊んでこい。」
いったはずのヒショウさんが突然言いました。
「はい?」
思わず振り返ると、向こうもビックリしたような顔でこっちを見ていました。
…な、なんなんですか。
「すまん、ミスした。」
「ああ、誤爆ですか。」
笑いながら言うと、ヒショウさんは恥ずかしそうにそっぽをむいて部屋に入っていきました。
誤爆なんて珍しい、よっぽど疲れてたんですね〜。
待てよ。
今の誤爆の内容からすると…
ルナティスさんとの会話で、尚且つルナティスさんに向かって『遊んで来い』と。
『浮気だなんて思ってない』ということは、大方女の人か同僚の神父様でしょうね。
つまり彼は帰ってこないわけですか。
他のメンバーは、用事で帰ってこなかったりいつも遅くまで狩ってたりするから…
これはチャンスですね!
作戦開始です。
「ヒショウさん、ちょっと失礼します。」
部屋に入ると、予想通り彼は窓辺に小さい明かりだけをつけて、その脇で本を読んでいました。
部屋の入り口のスイッチで部屋を明るくすると、少しまぶしそうに目をすぼめてこちらを見ています。
「どうした?」
「あの、この間を洛陽の宗教本を読んでみたいっておっしゃってましたよね。」
「ああ」
「知り合いが貸してくれたのでどうかと。」
「それは…ありがとう。」
本のこととなると目の色が変わるな…というか。
こんなに嬉しそうに微笑まれたの、始めてかもしんない。
うわぁ、ちょっと心が痛むなぁ…まぁ、後日ちゃんと本は貸そう。
僕は荷物かばんをあさる振りをして、かばんの中で密かに礼の試験管を開封して中の物体を外に出しました。
それはカバンの中であっという間ににょきにょきとでっかく…
「ってこれペノ!!??」
ヒドラって聞いてたんですけど!形は同じでも触手赤くて毒々しいー!
と、動揺しているうちに、僕を突き飛ばしてヒショウさんがカタールをつけて切りかかってました。
「ごめんなさいヒショウさん!かばんの中に古木の枝があったみたいで…」
あらかじめ用意していたセリフを口にして、その場にへたりこむ!
「いいから逃げろ!グリムすれば勝てる!」
「すいません腰が抜けました!」
ぜんぜん元気だけど!!
これは、ペノで正解だった。
思えばヒドラなんて一瞬で倒しちゃいますもんね。
「くっ」
必死に戦ってくれてるヒショウさんには悪いけれど、このまま彼を勝たせるわけには参りません。
ということで…
えいっ。
「うおっ!!?」
見事にすっころんだヒショウさんに、あっという間におびただしい数の触手が…
ちなみに今僕が投げたのは原始的且つ最も恐ろしく実用的な罠、バナナの皮です。
「何でこんなところにバナナの皮があるんだ…!!!」
「すいません今日のおやつで、食べてからカバンに入れっぱなしで!!!」
「…っ、っ…」
棒読みになってしまったけれど、唖然としているヒショウさんはそんなこと気にしていないようです。
責めたくても責められない、といった感じに唇を噛んで、必死に体制を立て直そうとしています。
…損ですね、ここまで内向的な性格って。
左手を触手にしっかりと捉えられても、もう片手で必死に迫る触手達をなぎ払っています。
「っ!」
そろそろ攻撃らしい痛みが無いことに気づいたでしょう。
けれどそんなことを気にしている間に、再生して死角から迫っていた触手が彼の服の中にスルスルと…
裾から入った触手が胸の辺りで動いているのが見えます。
「っ・・・う、あ…」
思わずといった感じに変な声が漏れ、彼は咄嗟に手の甲で口を塞ぎました。
後輩の目の前で情け無い声やら姿を見せたくないということでしょう。
けれど逆効果に、咄嗟に唯一開いていた右手を口を塞ぐのに使ってしまったせいで無防備になり
触手に右手も完全に捉えられてしまいました。
「っ、セ、セイヤ!」
きっと僕に逃げろとか、助けを呼びに行けとか言いたかったのでしょうが
それを口にする前に触手の動きで前が肌蹴られ、背中のほうにまで回っている感触に声が漏れかけ
彼はまた口をつむぐしか無かった様子。
アサシン装束、万歳!
いくつかの触手がズボンの中にも入ろうと腰周りを這い回っていることに気づき、彼の顔色がサッと青くなりました。
「…っ、…う…」
ぎゅっと目を瞑ってしまった彼には、後輩がちょっとづつ近寄ってきてハァハァしてることなんか見えていないんでしょうね!!
そして遂に、もともと緩かった腰紐の隙間から触手が…
「なっ…ぁ…」
不安が的中して、目を丸くしたヒショウさんはか細い声を上げ、腕で顔を隠してしまいました。
(*´Д`) 興奮度 120% !!!!
ブチブチブチブチブチュッ!!!!
「……え?」
なんだか物凄い音がしたと思ったら
さっきまで触手に翻弄されていたはずのヒショウさんが忽然と立っていました。
その手には引きちぎられてピクピク震えている大量の触手達が…
そして再び再生したはずの触手は、何やら渦巻く黒い気に怯えて近寄れずにいる様子…
「ひ、ヒショウさん…?」
「…こんのド変態ペノがああああああああああ!!!!!!!!!」
( ̄□ ̄|||)デビルモード!!!!!?????
カタールなんか関係無しに逃げ惑う触手達を鷲掴みにしてちぎっては捨て、ちぎっては捨て。
本体をいじめっこよろしく殴る蹴るの激しい暴行。
しまいには残酷にも素手で引きちぎってます!!!
ってゆーか触手引きちぎりソニックブロー!!?
速い速い!!!!
僕は細切れになっていくペノの残骸を身に浴びながら、今度こそ本気で腰を抜かして震えていました。
怖い、マジ怖い、この人鬼や…!!
内気な人間の皮を被った悪魔だった…!!!!
もう跡形もなくなったペノを踏みつけ、悪魔は唸るようにため息をついて
こちらをにらみつけてきました。
Σ(゚Д゚|||)殺られる…!!!!
「ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!!許してくださいもう悪いことしませんからぁああああ!!!!!!」
いくら謝ってもギラギラと瞳孔が開いた目を光らせた悪魔は殺気ムンムンで、食いつかんとばかりに一歩一歩こちらに近づいて…ッ!!
お…お、かぁさああああぁぁぁぁぁぁぁぁん………
「ただいまー…ってうわ、何このねちゃねちゃした残骸!!!!!」
迫り来る悪魔の向こうで、ナイスタイミングで帰ってきたルナティスさんが叫びました。
「これ、ペノ!?セイヤ、ヒショウ無事!?」
大げさなまでに叫びながらルナティスさんが、悪魔化したヒショウさんに飛びついて…
「…大丈夫だ、セイヤの鞄の古木の枝が折れたらしい。」
…あれ?
「よかった…セイヤも無事みたいだね。」
「あ、はい。…って、あれ、悪魔はどこへ…」
「悪魔?他にもモンスターがいたの?」
僕の言葉の真意など知らずにあたりを見回すルナティスさん。
そしていつもどおりどこか虚ろ気な様子になったヒショウさん。
僕は二人を間抜けな様子でしばし見上げることしかできませんでした。
「って、ヒショウ、服がなんかスゴイことになってるけど…」
「…うっ…」
ルナティスさんに指摘され、自分の身体を改めてみた彼は、息を詰まらせました。
触手の粘液で肌はべちゃべちゃで、衣服も緩んでいたり肌蹴ていたりで乱れまくっています。
…むしろ、ペノ虐殺の時に乱れた気もしますが…。
そのときの様子など微塵も残さずに、ヒショウさんは顔を赤くして服の乱れを直しています。
「まさかペノにエロいことされてないよね!!」
「………するか阿呆!!!」
されてましたよ、てか間が真実を語っていますよ。
「あんなところとかに突っ込まれて無いよね!!!」
「……お前、殴るぞ。」
「チェックしようチェック!!」
「なんのだ!!近寄るなこの変態が!!」
「ギャフッ!」
泣きそうになりながら叫んでいたルナティスさんを蹴り飛ばし、彼はバスルームへと足早に消えていきました。
彼が視界から消えた瞬間、僕は自分がドッと脂汗をかいていることに気づきました。
…怖かった…。
『セイヤ』
「ぴぎゃああああああああああああ!!!!!!!!!」
去ったと思った悪魔のお声が再来しました。WISのようです。
イキナリ叫んだ僕を、何事かと心配げに覗き込んでくるルナティスさん。
僕は彼から視線をそらして、恐る恐るWISの返事をしました。
『な、なんで…しょう…?』
『…お前、今日見た事は忘れろ。』
『あ…う…』
『絶対に忘れろ』
さもなくば呪い殺すぞ と後に続きそうな声音に聞こえました。
普通なはずなんですが…威圧感が……!!!!
「セイヤー?大丈夫ー?なんか今にも白目向きそうだけど…?」
本日の教訓。
おとなしそうな人ほど キレると怖い!!!!!