http://prison.client.jp/kiriban/4555.htm

↑読まなくても大丈夫ですがオマケ的に
この状況の前の話を


狩りの最中、シーフの少年は極端に無口・無表情だった。
ペアの相手が端から友好的に狩りをするつもりなどないと分かっているのだろう。
彼がペアの騎士への警戒を怠らないのは、彼から接触してきたときに殺気を感じていたから。
ここへ着たのは互いを獲物として狩り獲る為だ。

それでも、小1時間程表向きは普通の狩りをした。
邪魔が入らないようにと選んだ人も魔物も少ないエリアで、ハイオークを休み休みに狩って歩いた。
シーフは力は皆無だがとにかく速く、動きに無駄が無い。

武器も防具もお粗末だがモッキングマフラーなんて高価なものだけは持っていた。
知り合いか誰かに借りたのだろうが、それから得られる自分の肉体の限界以上の速さにもしっかりと慣れている。

だが騎士が関心を持っていたのはそんなことではない。
彼の何者も許さない雰囲気と、眼光の鋭さ。
こちらを敵と認識してから、身に刺さるような警戒の気配。
格下と自身で理解していても全く臆することなく立ち向かおうという、その少年の姿が気に入った。

潰し甲斐がある。



「さて、そろそろ飽きてきたし」
戦闘開始の合図を降ろしたのは騎士だった。
互いの殺気が視線に乗って交わった。
「そろそろヤるか?」

言うや否や、待っていたとばかりにオークの血がついたままのダマスカスで切りかかられる。
横一文字に構えた槍の柄とぶつかったと思った瞬間、衝撃を残したまま重みは消える。
シーフがすぐさま騎士の懐に飛び込もうと地に伏すように体勢を低くしていた。

地から空へ飛び立つ勢いで両手で構えたダマスカスを突き出す。
無い腕力だけでは騎士に重症を負わすことはできないと自覚しているシーフの知恵だろう。
見事に構えた槍を掻い潜って騎士の懐へ飛び込む。

「…っ」
身体をひねり、急所をなんとか外させる。
ダマスカスは右の肩と胸の真ん中辺りに食い込んだ。
けれど鎧に阻まれ、それを突き抜けた切っ先の少ししか相手の身体に傷をつけられなかった。
いや、本来ならば鎧を突き抜けることもできなかっただろう。その一撃だからこそできたことだ。

騎士が槍で振り払うのをすぐさま後退して避ける。

間合いをとって離れ、しばらくの睨み合い。

狩りをしながら探っていて分かった。
このシーフは頭が良い。戦う前に何かしら策を立てている。
何も考えず、己の技量だけで戦いに臨むことをしていなかった。

けれど、その策を一度崩してしまえば彼は無力。
レベルの差は少なくとも、ニ次職を相手にするにはいくつも策は作れないし、少数しか使う余裕は無い。
そして今のが彼が考えた策だった。

捨て身を覚悟で真っ先に利き腕を狙うこと。
それは予測出来た。これから彼が狙うのが鎧に守られない足や頭部ということも予測できる。
騎士がニヤリと笑みを浮かべた。
結局、万が一も無い。これは勝てる闘いだと確信する。

騎士の笑みを目の当たりにしたシーフは一層殺気を滾らせる。
シーフはまだ戦いに臨んでくる。
それが今までの獲物にはないことで面白い。



結局、もうシーフに策などなかったらしい。
もともと技量にも装備にも大きな差がある相手、そうそう策など立てられるものではない。

できるとすれば地の利を生かすことぐらいだが、それは騎士が先手だった。
先日の雨で僅かにぬかるんだ地と滑りやすい草地に加え、ところどころに木が根を張る森の傍。
足をとられなかったのは流石というべきだが、それでも避け続け疲れがでてきたシーフの動きを鈍らせるには十分だった。



「ヒヨッコにしてはよくやったよ。」
湿る草の絨毯に片膝で押し倒し、槍の刃先を首に突きつける。
その瞬間、シーフは諦めたようで完全に脱力した。

「……。」
好きにしろ、と自暴自棄にシーフの目が言う。
このまま花を刈り取るように簡単に首を落とせそうだと思った。

命乞いをしないのも初めてだ。
けれど、気に入らない。
まだこちらに敵意を向けて、断固として自分の意思を通すというのなら面白かった。
それをまた砕いてやろうという気にもなる。

けれどシーフは既に死んでいた。

この鋭い瞳が絶望に濡れ、力を失い、色褪せていく様を見たいと思って臨時に応じた。
けれどいざ目の前にすると、満足感などない。
あまりにもあっけなく終わってしまったからか…?

あの敵意も、殺気も、必死さも、気高さも見せない。
ただの生きた屍。
フツフツと怒りが湧き上がる。
ねじ伏せて、これからだというのに。

槍を投げ捨て、彼が手放した短剣を彼の頭上の草地に突き立てた。
手の届く位置にあるというのに、彼はそれに見向きもしない。



「抗えよ。」

最後まで抵抗してみせろ。
無様にもがいて少しづつ崩れゆく様を見せろ。

「もう諦めたのか。」
「……。」
「何か言ったらどうだ。それとも喋れないのか。」

喉を潰す、と脅すように、やや細く頼りない喉に手をかける。
「ッ…ぁ…」
気管と動脈を押し付けると、次第に少年の顔が赤く、苦しげにゆがんでくる。
負け犬にふさわしい姿。

けれど似合わない。
初めて見たこの少年の眼光は強く、端正だった。

不意に悪戯のように思いついた。
ならば憤怒や絶望を引き出してみようと。

上着中に裾から剣を差込み、一気に服を切り裂いた。
「っ…」
少年は流石に目を丸くした。
恐る恐る見上げると、ニヤリと顔を歪めた男が魔物に見える。





ガツッと鈍い音が響く。
顔を鷲掴みにして木の根元に叩きつけると幾らかおとなしくなった。
まさか気絶などしてないだろうと手をどかせば、弱弱しくも睨み付けてくる青い瞳と視線が交わった。

後ろで左右の肘と手首を布切れで縛り付けられ、抵抗しようとしても情けなく身じろぐだけ。
ただ縛ったのではなく、折れていた左腕の当て木代わりに右腕にくくりつけた。
せっかくの素材なのに、腕をおかしくして闘えなくしたのでは勿体無さすぎる。
それでも捨て置いてやれるほど優しくはない。

何をされるか分かっているだろうが、それを改めて実感するよう、片足にスボンがひっかかっているだけで完全に露出した足を撫でた。
思ったよりも細い。鍛えていない、肉がついていないということではなく、子供の足だった。
顔つきにだまされたが10台前半程度しかいっていないらしい。

性に無知ならば面白い、どれだけこの少年を傷だらけにできることか。
尻の入り口を思わせぶりに指先でなぞり、顔色を伺う。

頬が僅かに動いているのは奥歯をかみ締めているのだろう。
そして怯えるというよりは苛立ちや悔しさの浮かぶ表情。

コレがイイ。
女ではないのだから、怯えて泣かれ媚びられても萎えるだけだ。
気丈に絶え続け、惨めに犯されている方がまだそそられるというもの。
そうは言っても男に犯されたことはあれど、犯すのは初めてだった。しようとも思わなかった。

けれど、どう見ても味気ない男の体のはずなのに、その少年の醜態に熱が疼くのを感じた。



「ッ…」
指を入れた中は思ったよりもキツかったが、優しく解してやっている余裕などなかった。
そう簡単に解れるとも思えないキツイ穴を無理やり広げる。
早く犯りたい。がっつく自分の姿が情けないと思う余裕も無くなった。

足を持ち上げると、どこかに痛みを感じたのか小さく唸った。
構わずそのままちょっと弄っただけのところに大分硬くなった物を押し付ける。
「…ッ!…うぅ…」

予想はしていたが、それよりもキツかった。
「締めんじゃねえ、ケツの穴剣で切り広げられたいかよ。」
意識して締めているわけではないのか、それともまだ対抗しているのか、脅してもまったく緩む様子は無い。

肩に片足を乗せさせてから押さえつけるのも忘れて、片手で尻を押し広げもう片手で少しずつ肉棒を押し込めていく。
「…ウ…ゥ、ッ…」
ギリッと歯が鳴るほど噛み締めて声を抑えているが、足が痛みでビクビクと痙攣するのは抑えられないらしい。

アナルは女の膣とは違って濡れてもいないし感触も少し妙だった。
けれど慣れて緩めばなかなか良い感触だった。

数十秒かけて最後まで入りきったころに滑りが良くなった。
少し埋まったものを引き抜けば血の色が見えた。
それになんとなく優越感を感じる。

口にくっきりとゆがんだ笑みを浮かべて、思いっきり腰を押し込める。
少年が出すのは歯軋りと小さな呻きだけ。
「なかなか可愛いことになってるぜ?ココが」

今にも引き裂けんばかりに広げられ、しっとりと赤くぬれた肛門をなぞって、さらに指を突っ込むかのように指を押し付けた。
眉間に皺を寄せて耐えようと構えた姿に笑った。
指は突っ込まないで、そのまま腰を掴んで2,3度強く突きこんだ。

「ぐぁ!!あああっ!!」
揺れる自らの身体に折れた腕が踏まれ、激痛に流石に声をあげた。
それが面白く、もっと腕に負担がかかるように足を高く持ち上げさせて上の方から付きこむようにした。

やめてくれと泣き叫んでくれればもっと面白かったが、思ったとおり少年は抑えきれない悲痛な声をあげるだけだった。
シーフのクセに、騎士のようなヤツだと思った。

突然、ゲホゲホと咽せ、唾液と一緒に血を少量吐き出した。
内臓も痛めているのか。
「生きて帰れる様に祈りな。3発くらいヤッたら開放してやるよ。」
一瞬少年がぎょっとした気がして、面白くなってきた。

血と遅れて分泌されてきた保護粘膜のぐちゃぐちゃという音が、突きこんだ中からシーフの内臓をも食らっているようだった。
けれど、遅れながらも騎士を拒もうとしているのか、既に入りきって緩んでから意図的に強く締めてくるその感触がイイ。
病み付きになって腰を振って、少年の端正さを突き崩していく。

これならコレが快楽に悶える様も楽しめるかもしれない、と思いながら歪んだ顔を頬から目の上まで舐めてやった。
したのは汗と泥の味。
唇や口内も味わってやりたかったが、徐々にまた殺気を取り戻し始めた少年に噛み付かれかねない。

可愛い獲物を痛めつけ続ける。
まったく人も魔物の気配も失せた木陰と曇り空。
荒い男の呼吸と、歯軋りと呻き声が永遠とも思えるほど長く続いた。






『…どうした?具合悪いのかよー。  おーい?一緒におもちゃ行くって約束しただろーがー!』
地獄のような現実からかけ離れたのんきの声が耳元でした。
それに言葉を返す余裕など、少年には全く無い。

ただ、泣きたい気持ちで、心の中だけで謝った。



――― 悪い…もう、帰れないかも…しれ ない